歴史の始まり〜三国時代〜新羅〜後三国時代〜高麗
　さて、古代朝鮮を神話時代とするならば、次の「衛氏朝鮮」は間違いなく歴史上実在した王朝であろうとされる。
『史記』によれば、燕の武将「衛満」が朝鮮に入って「箕子朝鮮」に仕え、前１９０年頃にその国を奪って建国し
たといわれる。これが「衛氏朝鮮」であり、その領土は朝鮮北部にまで達していたと考えられています。
その後、「衛氏朝鮮」は、前漢の武帝が命じた遠征によって前１０８年に滅ぼされ韓半島は「漢」の支配を受けつつ、いくつかの小国に分かれていました。

ようやく、１世紀〜４世紀にかけて「高句麗・新羅・百済」の三国が古代国家を成立させ、以後7世紀まで「三国時代」と呼ばれている。
この三国の中で当初一番弱かった新羅がその後、力をつけてついに676年、韓半島統一を成した。
尚、新羅が統一を果たせなかった高句麗の多くの領土は「渤海（バレ）」という国家が誕生して、文化も発展していたとのこと。

　新羅の時代も200年が過ぎると、勢力が衰え再び群雄割拠の時代に入る。この10世紀初めの時代は「泰封・後百済・新羅」の三国に分かれ、「後三国時代」と呼ばれている。
　この三国を再び統一させたのが、泰封の将軍”王建”で、高句麗の気概を受け継いで、自分の国の名前を「高麗」とした。
　高麗の時代は1392年まで約450年も続く。

　百済とか高麗とか、日本でも馴染みのある名前が登場します。やはり朝鮮（韓国）は近い国なのです。
それもそのはず、いろんな文化が中国から入って来たと言われていますが、それは朝鮮を経て入ってくるケースが多かったのでしょうね。

  朝鮮王朝時代
　華やかな文化の花開いた高麗も、蒙古や倭寇、その他の外敵の侵略を何回も受け、だんだん力が弱り始めてきた。
国が乱れて国力が衰退すると、将軍李成桂が新しい国を建てるようになった。これが朝鮮です。
李の朝鮮王朝は1392年から518年も続いた。
この時代の大きな文化遺産は、仏教を排斥して儒教の朱子学を主軸に国政を運営したことと、1446年に公布された世宗王（セジュワン）
代の「ハングル」によってすべてのすべての人々が自らの意思を表す文字を持つことになったことである。
　これって、日本の”ひらがな”と同じだね。両国とも話し言葉はあったが、独自の文字を持たなかったために、「漢字」でしのいできた。
でも、違和感があったのだろうね。「ハングル語」のことは調べていないが、”あかさたな”のように独自の規則性を持っている。
勉強しだすと、語順なども日本と同じみたいだから、英語など西洋語より習得が早いかも？

壬辰倭乱（イﾑジﾝウェラﾝ）・・・全国統一を果たした豊臣政権は大陸に勢力を伸ばそうとして、1592年4月、18万人の大軍を朝鮮に派遣してきた。1597年の2度目の侵攻と合わせて壬辰倭乱（イﾑジﾝウェラﾝ）と呼ばれており、朝鮮朝の前期社会に大きな動揺をもたらせた。
　一方、徳川政権は日本が朝鮮を侵略したことを反省し、再び両国は以前のような通信使の派遣をを始めた。（朝鮮通信使）

  近代〜日韓併合
　時代は過ぎて、1853年日本に黒船がやってきて、翌1954年我が日本はついに開国した。
以後、欧米列強国に習い東アジア地域を植民地化すべく進んでいき、まずは隣国・朝鮮に干渉していく。
1894年（明治27）の日清戦争はそのための戦争であり、ライバルの清国には勝利して新しい”主人”の座に近づくも，三国干渉と朝鮮人民の反抗でこのときは断念せざるを得なかった。
　その後、朝鮮との接触を深め始めたロシアが義和団事件介入と満州占拠（1900年)を起こすに至って、日本はロシアとの戦争を決意する。
1904年(明治37年)、日露戦争が開始すると、膨大な軍事力を動員して朝鮮全域を占領し、兵站基地とした。
さらに、戦争遂行上の便宜、機密保持などを求めて、「日韓議定書」「第一次日韓協約」「第二次日韓協約」「第三次日韓協約」などを強要、次々に朝鮮の国権を奪っていった。
そして、1910年（明治43）8月22日に「韓国併合条約」を調印させ8月29日に公布し，朝鮮は名実ともに日本の植民地となった。

  帝国主義下の朝鮮
 日韓併合以後36年間、朝鮮人は帝国臣民の仮面を強要された。ハングル語の使わせず、姓や名も日本式に直して呼ばせた。
戦場にも引っ張り出されたし、オリンピックにも日本選手として出場していた。・・・1936年ベルリン五輪　 孫基禎（ソン・キジュン）は日本人としたマラソンに出場、見事金メダルを獲得した！しかし、彼が表彰式で目にし耳にしたのは、日本の国旗であり、君が代でした。
1988年第24回ソウル大会の開会式。　76歳になったソン・キジュンは聖火を掲げて競技場に入ってきました。彼はまるで飛び跳ねるようにして笑顔でトラックを半周すると、待ちかまえていた男女の若者２人にトーチを手渡した。

  開放と分断
　1941年、太平洋戦争に突入した日本は朝鮮人の大動員を始めた。募集による人員が充足されないと「人狩り」を敢行！田畑で仕事中にトラックに乗せられて、そのまま日本にやってきた！う〜ん、拉致だね！
日韓併合以降来日した朝鮮人が増えたとはいえ、1945年には250万人に達していたそうです。これは当時の朝鮮人口の一割に匹敵した。
現在在日韓国・朝鮮人は70万人と言われていますが、この方々の子孫であるわけです。

　さて、1945年8月15日、ポツダム宣言を受諾して、日本は無条件降伏。朝鮮は開放されました。
しかし、すぐさまソ連軍が平城（ピョンヤン）に進出して司令部を設置。米国は仁川に上陸、北緯38度線を境界線として米ソ両軍の分担占領政策を発表、ここに38度線による国土分断が始まったのです。
　1950年6月25日、北朝鮮の人民軍が38度線を突破して南進、朝鮮戦争が始まり、同族が血で血を争う不幸な戦いが1953年7月27日の休戦調停まで、約3年続きました。　そして、見方によれば、現在も休戦中ということなのです！

  現 在
朝鮮半島が２つに分かれて半世紀以上が経ちました。
ソ連・東欧の崩壊、冷戦の終戦以後も頑なに社会主義を守る北朝鮮、一方、日本に追いつけ追い越せと反映した韓国。
この両国はいつの日か、一つにならないといけないと思います。